冬の虹は夏の虹ほど色は鮮明ではありませんが、枯々とした景の中に立つ虹だけに、見た人の心に与える衝撃は大きいようです。 比叡山から降りてくる時雨によってできる虹は、その虹の太い柱が琵琶湖上を自在に移動します。 冬の雨だけでなく霧の上にできる虹、月を光源とする虹も、季節が冬であれば趣も違ってきます。 ギリシア神話の神イリスは虹の神で、天と地を結ぶ使者とされますが、そんなところへ心が届くのも、冬ゆえの憧れかもしれません。
季語のページへ戻る