紫菜(むらさきのり)・紫海苔(むらさきのり)・甘海苔(あまのり)・幅海苔(はばのり)・海苔篊(のりひび)・海苔粗朶(のりそだ)・流れ海苔(ながれのり)・拾い海苔(ひろいのり)・海苔砧(のりきぬた)・海苔簀(のりす)・海苔干す(のりほす)・浅草海苔(あさくさのり)
海苔は古くから、干満線の間に海苔篊や海苔粗朶を立て、その間に網を張り、付着するものを取っていました。
それを海苔砧で打って、海苔簀に干して乾海苔になります。
期間も十二月から四月まで五ヶ月に及びますが、二月までのものが良質で珍重されてきました。
産地も浅草海苔で名高い東京湾を始め、全国に及びますが、湾の汚染で採れなくなったところもあります。
浅草海苔の名は、下総国(千葉県)葛西のものが美味で、これを浅草で製したからだといわれています。
「のり」の名称は承応年間(1652年~1655年)、後水尾天皇の皇子が日光の輪王寺に門跡として入山した際、試みに海苔を差し上げたところ、ことのほか喜ばれ、仏法の「法」にちなんで命名されたという言い伝えもあります。