残る寒さ(のこるさむさ)
永久四(1116年)年に編まれた歌集『永久百首』のころから、春の歌題として詠まれたといいますから、随分古い言葉といえます。 「冴返る」「春寒」などとともに、春の寒さ、冷たさを表す言葉ですが、「余寒」には「寒が明けたのに」という、やや怨みがましい思いも込められています。 その点、秋になってからの暑い日の「残暑」と似た働きを持つ季節の言葉です。
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