七十二候の一つで、陽暦(新暦、現行暦)に直すと二月十日から十九日ころに相当します。 水もぬるんできて、氷の割れ目から魚が躍り出て、氷の上に乗る、というやや荒唐無稽の言葉ですが、俳人はわりに好んで使いました。 もともと中国の『呂氏春秋』(秦の呂不韋の選と伝えられる書)に出てくる言葉ですが、日本でこしらえた七十二候にも「魚氷に上る」の形で取り入れられています。 『滑稽雑談』にも「孟春発端の気に乗じて、魚泳ぎ出して、氷に上り添ふなり」と出てきます。
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