蚕の上簇(このあがり)・上簇祝(あがりいわい)・上簇団子(あがりだんご)・蚕簿(まぶし)
養蚕は農家の現金収入の大きな源でしたが、手間暇がかかります。
蚕は微妙な虫ですから、水気や素手で触ることを嫌い、室温も一定に保たなくてはなりません。
眠(みん)という脱皮のための桑を食わない時期を四回経て、五齢目に入ると猛烈に桑を食い、体が透明になってきます。
この時期が上簇(あがり)ですから、藁でこしらえた蚕簿から繭を取り出すのが繭挽きで、これが済むと出荷できますし、養蚕農家の安息の日もやってきます。