花あやめ(はなあやめ)
「あやめ」の名はとてもあいまいに使われていて、古歌に出てくる「あやめ」、つまり端午の節句に飾る菖蒲も「あやめ」と言っていました。
この誤解を防ぐため、花を賞でる「あやめ」をわざわざ「花あやめ」と表現します。
「花あやめ」は、北海道から本州、九州までの山地の乾燥地に生えますが、花菖蒲や杜若(かきつばた)は水中や水辺に生えるので区別できます。
初夏のころ大型の花を付け、多くは青みがかった紫色の花です。
「いずれあやめか杜若」の言い伝え通り、杜若の花との見分けは難しいのです。