季語について


五月の季語

清和
(せいわ)
風薫る
(かぜかおる)
葉桜
(はざくら)
八十八夜
(はちじゅはちや)
新茶
(しんちゃ)
新樹
(しんじゅ)
若緑
(わかみどり)
新緑
(しんりょく)
端午
(たんご)
菖蒲葺く
(しょうぶふく)

(ふじ)
立夏
(りっか)
夏めく
(なつめく)
卯の花腐し
(うのはなくたし)
麦の秋
(むぎのあき)
小満
(しょうまん)
青嵐
(あおあらし)
万緑
(ばんりょく)
時鳥
(ほととぎす)
あやめ 薔薇
(ばら)
沙羅の花
(しゃらのはな)
田植
(たうえ)
早乙女
(さおとめ)
麦刈
(むぎかり)
上簇
(じょうぞく)
更衣
(ころもがえ)
生布
(きぬの)
蚕豆
(そらまめ)
初鰹
(はつがつお)

■万緑(ばんりょく)

夏の盛りの草木が、最も緑を濃く湛えている様子を言います。
北宋の政治家で、唐宋八家の一人に数えられる王安石の詩に「万葉叢中紅一点」と出てくる言葉です。
この万緑を中村草田男が「万緑の中や吾子(あこ)の歯生え初(そ)むる」と使ったことにより、新しい季語として誕生しました。
普段はあまり新季語に関心を示さない高浜虚子までもが、「万緑の万物の中大仏」と使ったところから、俳人は競ってこの季語に挑戦しました。
虚子うんぬんだけでなく、この季語の風景の大きな把握に魅力を感じたのでしょう。


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