杜鵑(ほととぎす)・子規(ほととぎす)・不如帰(ほととぎす)・郭公(ほととぎす)・蜀魂(ほととぎす)・杜魂(ほととぎす)・田長鳥(たおさどり)・妹背鳥(いもせどり)・沓手鳥(くつてどり)・卯月鳥(うづきどり)・杜鵑(とけん)・杜宇(とう)・賎鳥(しずどり)・童子鳥(うないごとり)・冥途の鳥(めいどのとり)
五月中ごろ渡って来て晩秋に南方へ帰る渡り鳥です。
鳴き声に特徴があって、その擬音を「天辺(てっぺん)かけたか」とか「本尊(ほんぞん)かけたか」と聞いたり、「特許許可局」とアナウンサーの早口テストのようにも聞いていました。
しかしその声を待つ風流人も多く、鶯とともに初音の言葉が許されました。
忍び音も、渡って来たてのころのひそやかな時鳥の鳴き声にだけ許される言葉です。
「鳴いて血を吐くほととぎす」の有名な台詞は、時鳥の口腔が赤いことと、昼夜を分かたず喉が裂けんばかりに鳴くことに起因します。
また、時鳥の托卵も有名で鶯の巣から卵を一つくわえ出して、そこに卵を産むちゃっかりぶりです。