季語について


三月の季語

啓蟄
(けいちつ)
春雷
(しゅんらい)
春の風
(はるのかぜ)
春塵
(しゅんじん)
山笑う
(やまわらう)
春の雪
(はるのゆき)
雪崩
(なだれ)
雪の果
(ゆきのはて)
春光
(しゅんこう)
春の土
(はるのつち)
水温む
(みずぬるむ)
水草生う
(みずくさおう)
紫雲英
(げんげ)
木の芽
(このめ)
桃の花
(もものはな)
椿
(つばき)
鳥帰る
(とりかえる)

(つばめ)
田打
(たうち)
種蒔
(たねまき)
剪定
(せんてい)
桃の節句
(もものせっく)
お水取
(おみずとり)
春分
(しゅんぶん)
社日
(しゃにち)
彼岸
(ひがん)

(にしん)
菜の花
(なのはな)
摘草
(つみくさ)

■ 鰊(にしん)

鯡(にしん)・青魚(あおざかな)・春告魚(はるつげうお)・鰊(かど)・かどいわし・高麗鰯(こうらいいわし)・初鰊(はつにしん)・鰊群来(にしんくき)

かつて鰊漁に沸いた北海道は、この時期になると大変な賑わいを呈しました。
鰊量の季節労務者「やん衆」を大勢抱えた網元の羽振りはよく、立派な屋敷を構え、今でも北海道のあちこちに鰊御殿が残っています。
礼文島のそれは、日本に数本しかなかった杉の一枚板で幅一間、長さ数十間の廊下をこしらえています。
そんな様子が、春告魚や鰊群来の言葉にしのばれます。
江差追分の元唄に「オショロ高島及びもないが、せめて歌棄、磯谷まで」と歌われたオショロ、高島辺りの石狩湾が、世界三大漁場の一つでした。
数の子は東北地方の方言「かど」の子の転です。福島県の会津地方では、干した鰊を出たばかりの山椒の芽で漬けた鰊漬けが昔から作られています。
この鰊漬けのため、会津の本郷焼の四角い鰊鉢がこの地方のどの家にもあります。


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