春の潮(はるのしお)・彼岸潮(ひがんじお)
北西の季節風が止むと、暖流が流れ込むため、海の色も澄んだ藍色に変わってきます。
この時季はまた潮の干満の差も大きくなってきますから、干潮の時ははるか沖合いまで潮が退いて、潮干狩りに向くようになります。
潮の干満を古くは潮汐と呼び、差して来る潮を「潮」と、返る潮を「汐」としていましたから、潮が退いた後の潮干狩りには、「汐干狩り」の表記の方が正確なのかもしれません。
この潮干狩りは、もっとも干満の差が大きい彼岸のころ行われますから、この時節の汐を彼岸潮ともいいます。