季語について


四月の季語

日永
(ひなが)
麗か
(うららか)
春日和
(はるびより)
長閑
(のどか)
清明
(せいめい)
風光る
(かぜひかる)
春昼
(しゅんちゅう)
春の宵
(はるのよい)

(おぼろ)
春雨
(はるさめ)
菜種梅雨
(なたねづゆ)
鳥曇
(とりぐもり)
春の海
(はるのうみ)
春潮
(しゅんちょう)
春眠
(しゅんみん)
春興
(しゅんきょう)

(さくら)
花の雨
(はなのあめ)
花水木
(はなみずき)
桜草
(さくらそう)

(たけのこ)
山椒の芽
(さんしょうのめ)
踏青
(とうせい)
汐干狩
(しおひがり)

(さえずり)
百千鳥
(ももちどり)
春蝉
(はるぜみ)
穀雨
(こくう)
行く春
(いくはる)

■春の宵(はるのよい)

春宵(しゅんしょう)・宵の春(よいのはる)

古代の夜を三つに分けて宵、夜中、明時と呼んでいる古代の時代ですと、夜は日暮れから夜中までの幅広い時間帯を指す言葉でした。
『万葉集』でも宵を表す分け方として、夕、暮、晩(夜の初めの方)、夜、初夜(今の午後八時ごろ)と表記し、微妙な使い分けをしてきました。
しかし現代では、宵をせいぜい夕暮れ時にしか感じていませんから、「宵越しの銭は持たぬ」の江戸っ子の気風は、ちょっと理解に苦しむかもしれません。
「宵張りの朝寝坊」の宵張りも死語になる日も遠くなさそうです。
今の宵は「宵の口」のことで、春の宵もそう取るとすれば、少し冷やっとする朧の夕暮れのことになりましょう。


季語のページへ戻る