夕涼みに竹床几を出し、足元に蚊遣りを置き、縁台将棋をしたり、井戸端会議をしている風景は、東京の下町で見られる当たり前の夕景でした。 床几の起こりは、軍中の将が使った折りたたみの将几(しょうぎ)でしたが、今日の数人掛けの長い床几は、寺社の門前の茶売りの台や商店の店棚の転用だと言われています。 これを、関東では縁台、関西では床几と呼んでいました。 語源の将几と並んで、これを使う大将の乗る軍船を将几将几船(しょうぎぶね)とも呼んでいました。
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