網窓(あみまど)・網障子(あみしょうじ)
かつては、蚊遣火(かやりび)を焚くか、蚊帳(かや)を吊らないと夏の夜は過ごせないものでしたから、網戸の普及は、人々の夏の夜を長くしたかもしれません。 網戸越しに蛙の鳴き声が聞こえたり、時折、金亀子(こがねむし)や蝉が音を立ててぶつかったりする風情はいいものです。 翌朝、網戸の外に蛾(が)やがんぼなどのむくろを見るにつけ、夏の夜の虫たちの賑わいがしのばれるものです。 蔵の内側に張った金網の網戸は、盗難除けのものです。
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