虎が涙(とらがなみだ)・虎が涙雨(とらがなみだあめ)
雨にも随分と変わった名もありますが、虎が雨もその一つです。 陰暦の五月二十八日は曾我兄弟が討たれた日ですが、その日は不思議と雨が多いのです。 誰言うとなく、十郎祐成(じゅうろうすけなり)と契った遊女・虎御前(とらごぜん)の涙が雨となったと。 気象学的には、十一月三日の文化の日のように雨の降らない「特異日」があるのだそうですが、改めてこの日を見直してください。 陽暦に直せば梅雨の真っただ中です。 特異日でも何でもないのです。
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