山背風(やませかぜ)・山瀬風(やませかぜ)
「せ」は、古くは風の意ですから、「やませ」と言えば、山から吹いてくる風のことです。 『利根川図志』には「やまで」、つまり日光山より出てくる風の意としています。 しかし、この「やませ」は北海道や東北に冷害をもたらす北東風なのです。 黒潮は夏、青森沖から北海道沖までのぼりますが、時には金華山(きんかざん)沖以北に上らない年があります。 すると冷夏となり、餓死風(がしかぜ)と呼ばれる北東風の「やませ」が続くのです。
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