擂鉢虫(すりばちむし)・あとずさり・あとさり虫(あさとりむし)
どうしても這い上がれない進退極まった比喩に使う蟻地獄ですが、ここの主は薄翅蜉蝣の幼虫です。 お寺の縁の下や松林の中などの、乾燥した場所に擂鉢上の穴をこしらえて、蟻の到来を待ちます。 穴にはまった蟻は這い上がれず、そこにまちかまえていた幼虫の餌食になります。 幼虫の時期は二年ですが、成虫の薄翅蜉蝣の方は、幼虫に似ず姿も頼りなく、蜉蝣の名の通り一夏で命を終えます。
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