俳句で単に月といえば、昔から秋の月をさすことになってます。
これは、月は四季それぞれの趣がありますが、秋は大気が澄み、いちだんと清らかさが増し、その美しさもここに極まるからです。
古来「雪月花」といわれ、月は春の花に次いで重要な風雅とされてきました。
月は太陽に照らされて、いつも半分だけが輝いています。
それを地球から見ると、光っている部分が増えたり、減ったりして満ち欠けをしているように見えるのです。
月の形は、地球と太陽の間に来たときが朔(新月)で、三日月、上弦の月をを経て、太陽と反対側へ月が来たときが望(満月)となります。
さらに下弦の月を経て再び朔(新月)へと、ほぼ29.5日で地球を一周します。
この周期を朔望月(さくぼうげつ)といいます。
この月の運行、満ち欠けに基づいて用いられたのがいわゆる太陰暦で、月は現代人よりもはるかに日々の生活に密着していました。