端午の節句(たんごのせっく)・五月の節句(ごがつのせっく)・菖蒲の節句(しょうぶのせっく)・重五(ちょうご)・菖蒲の日(あやめのひ)・菖蒲の節会(あやめのせちえ)・初節句(はつぜっく)
詩経(しきょう)と並び称される中国古代の詩集『楚辞(そじ)』を集大成した屈原(くつげん)が、汨羅江(べきらこう)に身投げしたのを弔った故事が由来とされ、これにならって平安朝以来宮廷で五月に行われてきた節句です。
五月の端(はじめ)の午(うま)の日に行われたので端午と言っていますが、後に五月五日に定まってもこう呼ばれています。
月日が重なる重日(じゅうじつ)を佳き日と定められました。
このことにちなみ重五の言葉も生まれています。
このころ咲く菖蒲には邪鬼を払う霊力があると信じられていますから、菖蒲の節句と呼ばれ、何につけこの日は菖蒲を使います。
それもそのはずで、陰暦の五月を中国では悪月(あくげつ)と呼んでいたのです。
陽暦でいえば梅雨の真っ盛りだからです。
菖蒲は古くは「あやめ」とも呼ばれていたので「しょうぶ」「あやめ」の二つの言い方が残っています。