名残の雪(なごりのゆき)・雪の別れ(ゆきのわかれ)・雪の終(ゆきのおわり)・涅槃雪(ねはんゆき)・雪涅槃(ゆきねはん)・忘れ雪(わすれゆき)・終雪(しゅうせつ)
春の、雪の降りおさめにもいろいろ言い方があるもので、「果」とか「終」といえば、長かった冬からの開放感が伝わりますが、「名残」や「別れ」には惜しむ情感が込められます。
涅槃会は、陰暦の二月十五日ですが、このころが雪の降りじまいになるところから、「涅槃雪」の呼び方があり、その言葉通り涅槃会が雪に見舞われれば「雪涅槃」となります。
雪だけでなく、「寒さの果も涅槃まで」という地方、このころ吹く強い風を「涅槃の荒れ」という地方などさまざまです。