アメリカ山法師(あめりかやまぼうし)
四月、五月ごろ赤や白の平たい花をたくさん付け、秋には赤い実を付け美しく紅葉する花水木が好まれ、庭木や街路樹として人気のある植物です。
しかし、その来歴はそう古いものではなく、明治四十五年に当時の東京市長だった尾崎行雄が、アメリカに桜を贈った返礼として贈られたのが花水木ですから、まだ百年と経っていない花木です。
ワシントンのポトマック河畔は贈られた桜で彩られ、日本の家庭の多くに花水木が花を付けていますから、尾崎行雄の目指した日米親交は十分過ぎるほど図られたことになります。
日本に自生する山法師に似ているところからアメリカ山法師の名もあります。